人は、泣くことが出来るから哀しくなるのだ。
哀しいと表現出来るから哀しくなれるのだ。
可笑しいから笑うのではない。
笑うことが出来るから可笑しく思えるのだ。
哀しいとか嬉しいとか楽しいとか苦しいとか、そうした感情は、内から湧き出るものではない。
人と接することで、他人に対して表現することでやっと明らかになるものなのだ。
(西巷説百物語、京極夏彦)
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怒るから手を上げるのではない。
手を上げたから怒るの。
「ひとり」で起こっている奴はいない。
「ひとりの理由」で泣いている奴はいない。
誰かの手に触れたから涙が出てくる。
あなたが「詩」を口ずさむから、優しくなれる。
無人島でひとりで暮らしていたら、「喜怒哀楽」の感情は消えるだろう。
あなたがいるから、僕は嬉しんだ。
あなたがいるから、僕は悲しいんだ。
きみがいるから、僕は優しくなれるんだ。
きみがいるから、僕は怒ったりもするんだ。
あなたの顔を見た瞬間に涙がこぼれてきた。



